私たちは新規抗癌剤テロメライシン®(Telomelysin®)を開発しています。
特許番号:特許第3867968号
テロメライシン®とは、ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT)プロモータをアデノウイルス5型のE1領域に組み込んだ制限増殖型の腫瘍殺傷ウイルスであり、更に同領域にIRES遺伝子を導入することによって複製効率を高めています。テロメライシン®はテロメラーゼ活性が上昇している癌細胞の中で特異的に増殖し、癌細胞を壊死させますが、正常細胞中での増殖能力はごく弱く、細胞毒性を示さないため、癌細胞のみで増殖して癌細胞を壊死させることが特長となっています。
前臨床試験では様々な癌細胞に対して優れた抗腫瘍効果を示し、毒性試験においても問題となるような所見を示しませんでした。臨床では主に癌組織局所への投与となるため、全身性の副作用が大幅に軽減され、患者さんのQOLを向上させることができると期待されています。
オンコリスバイオファーマ株式会社は、2006年10月から各種進行性固形癌を対象として、米国での第T相臨床試験を開始しました。
プロモーター:
遺伝子の上流にある特別な塩基配列で、転写を促す因子が結合すると 遺伝子の発現が認められます。
E1遺伝子:
E1A遺伝子にコードされるE1Aタンパク質は、感染後最初に産生されるタンパク質で、ウイルス産生 に必要な遺伝子群(E1B、E2、E4など)の転写を活性化します。E1Bタンパ ク質は、感染した細胞内でウイルスの増殖を増強します。
ヌードマウスに移植したヒト肺癌細胞に対して、テロメライシン®は腫瘍内単回投与および腫瘍内5日間反復投与により著明な癌縮小効果を示しました。
テロメライシン®による癌治療法は、
ウイルス療法
と呼ばれ、既存の化学療法や放射線治療を主体とする癌治療とは異なった特長を有する治療法です。
1) テロメラーゼ活性の高い癌細胞で強い増殖能を示します。
(正常細胞には感染はしますが、そこでの増殖能力はごく弱いものです。)
2) 細胞内で増殖したテロメライシン®は癌細胞を破壊します。
3) 遺伝子治療とは異なり、細胞中に遺伝子を導入しません。
4) 癌組織局所に作用させることができるため、全身性の副作用の低減が期待されます。
5) 癌治療中の高いQOLが期待されます。
6) 周辺リンパ節への転移腫瘍にも感染して効果を発揮することが期待されます。
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