「ウイルス療法にかける想い」
風邪のウイルスが がんを破壊する

  • 明日のがん治療に新たな希望を、患者さんに治療の道を
    テロメライシン®によるがんのウイルス療法

    私たちオンコリスバイオファーマ株式会社は、日本では唯一の「ウイルス学」に立脚した技術を用いる創薬ベンチャーとして、がんや感染症の新薬開発を目指しています。いま、私たちが取り組んでいる「テロメライシン®」は、がんのウイルス療法を実現する可能性を秘めた新薬候補品です。このテロメライシン®によるウイルス療法とはどのようなものか、そして医療の現場にどのように貢献できる可能性をもっているのかについてご紹介いたします。

  • 「がんのウイルス療法」を知っていますか?

    ウイルスと聞くとインフルエンザなどの病気を引き起こす悪玉というイメージがあります。しかし、一方でウイルスを人間の手で改変し、がんの治療に役立てる研究が進んでいるのをご存じですか?この「がんのウイルス療法」にはいくつかの分野があり、その一つが「腫瘍溶解ウイルス」を用いた治療法です。20世紀初頭から狂犬病(DePace et al. 1912)や牛痘(Levaditi & Nicolau 1922)のウイルスなどを対象に研究が始まり、その過程では1970年代のアフリカで、はしかに感染した末期悪性リンパ腫の子供の腫瘍が完全に消失したケースが確認されています(Bluming AZ, and Ziegler JL Lancet, 2 (7715):105-106, 1971)。昨今、ウイルスの遺伝子改変の技術進歩が目覚ましく、より有効で安全なウイルス療法が確立されてきていることから、今後のがん治療に新たな道を拓くものと期待されています。

    アフリカで末期悪性腫瘍の子供が「はしかウイルス」の
    感染によって腫瘍が消失したケース

  • 新たな抗がん剤開発への強い情熱をもって

    創業者・浦田泰生は、当社設立直前まで大手製薬会社で新薬開発に携わり、20年以上の経験の中でいくつもの新薬を世に送り出してきました。創業前には3つのがんプロジェクトを推進していた浦田にとって、がんの新薬開発には特別な思いがありました。親族が抗がん剤の副作用で苦しみながら、がんによって命を落とすという苦い経験があったのです。「なんとしても新しい抗がん剤をつくりたい」その強い思いが新たな抗がん剤の開発へと浦田を突き動かしていたのです。

  • 再会をきっかけに始まった「挑戦」

    ある学会で、浦田は前職のがんプロジェクトでお世話になった岡山大学医学部消化器腫瘍外科の田中前教授、藤原現教授と再会。当時、両教授は「ウイルスでがんを殺す」というアイデアに基づく研究に取り組んでおり、浦田もまた、ウイルスをがん治療に取り入れられないだろうかと、世界の研究者と対話を続けていたのです。まさに運命の再会でした。これをきっかけに、浦田は大企業を退社し創業を決意。両教授が研究していたウイルスを「テロメライシン®」と名付け、2004年オンコリスバイオファーマの歴史がはじまりました。
    創業に際し、「サイエンスと経営の分離」、「スリムな経営」を両教授と約束し、研究を強力に推し進めるための環境を整備しました。

  • ウイルス療法のがん治療薬
    「テロメライシン®」とは

    「テロメライシン®」は、扁桃腺炎を引き起こす身近なウイルス「アデノウイルス」をベースにした腫瘍溶解性ウイルスです。テロメライシン®はアデノウイルスの遺伝子の改変により、正常な細胞を攻撃することなく「がん細胞だけを殺す」という、これまでの医学の常識を覆すような働きをすることが研究の結果わかってきました。また、これまでの臨床研究で、風邪に似た症状の副作用は確認されていますが、抜け毛や吐き気といった重い症状はみられていません。さらに、これまで手術が必要だったがんも、切らずにテロメライシン®で治せる可能性が生まれ、患者さんの負担を大きく軽減することが期待できます。

  • 世界で力を合わせ、私たちはがんのウイルス療法開発を推進しています

    2015年、ヘルペスウイルスを使った世界初のウイルス療法剤がアメリカで認可され、それをきっかけにウイルスを活用したがん治療薬の開発という新しい領域に、世界中の注目が集まるようになりました。当社はテロメライシン®を1日も早く患者さんの治療に役立てていただくため、世界を舞台に様々ながんに対する臨床開発を進めています。日本では治療薬が確立されていない「食道がん」、アメリカでは「メラノーマ(悪性黒色腫)」、台湾や韓国では治療が難しいとされる「肝細胞がん」の臨床試験が進行中です。こうしたグローバルな展開の中で、多くの医師や研究者の方々がこの新しいがん治療薬のために日々力を尽くしています。

  • 「いくら利益を得るか」より
    「何人のがん患者さんを救えるか」を
    創薬発想の原点に

    私たちはテロメライシン®の開発によって、これまで確たる治療薬がなかった「アンメット・メディカル・ニーズ」という治療領域にイノベーション(革新)をもたらすインパクトを与えたいと願っています。例えば、食道がん。現在は手術や放射線化学療法など以外には治療法がなく、高齢者や臓器不全の方々の治療が困難であり、予後も悪いと言われています。テロメライシン®が目指すのはそのような患者さんに新たな治療法を提供することです。「がんを切らなくても治せる」そんな時代をつくりたい。オンコリスバイオファーマの治療薬があってよかった、と世界の人々から言っていただけるように私たちは挑戦し続けます。

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