OBP-601 (Censavudine)
抗HIV薬を神経難病に応用
概要
OBP-601は、RNAからDNAへの逆転写を阻害するLINE-1逆転写酵素阻害剤です。当初は、重症感染症であるHIV感染症の治療薬として開発を進めてきましたが、その後、米国のブラウン大学の研究成果により、OBP-601(TPN-101)がLINE-1というゲノム(レトロトランスポゾン)を作るRT逆転写酵素を強力に阻害することで、LINE-1のランダムな転移を抑制することが発見されました。
この研究結果から、本化合物の各種神経変性疾患(神経難病)への効果が期待できると判断され、開発が始まりました。
特徴
LINE-1はレトロトランスポゾンという”浮遊する遺伝子“と呼ばれていた機能不明のDNA配列で、そのランダムなゲノムへの転移が様々な疾患を発症すると考えられています。当社は、ブラウン大学の研究成果をもとに、神経細胞の炎症性変化にLINE-1が関与していることに着目しました。LINE-1のDNA配列を読み取ったRNAは、逆転写酵素により再びLINE-1 DNAが合成され、ゲノムDNAの中にランダムに挿入されます。挿入された多くのLINE-1が異常な核酸と認識されることによりインターフェロンなどの炎症物質を誘導して神経障害を起こさせます。
OBP-601は逆転写酵素を阻害し、LINE-1のゲノムDNAへのランダムな挿入を抑制することで、各種の炎症性神経障害を抑制し、神経を保護すると考えられています。
対象疾患
複数の神経変性疾患の領域で開発が進んでいます。
開発の状況
進捗に関しては、「パイプラインの概要:パイプラインの進捗一覧 」をご参照ください。
開発進捗に関する詳細は、決算短信末尾にあります「研究開発状況」をご参照ください。
